牧之原産のジャスミンを用いるジャスミン茶の開発と販路開拓

経営革新計画の概要

当社は、初代・渡辺重蔵により1888年に茶の栽培と製茶事業で創業、その後高度経済成長期とともに生産の拡大を図ってきた。2010年に法人設立し、日本茶製造以外にも販売・卸及びOEMを行う。昨今、リーフ茶の需要が低下し茶業全体として需要が低迷しているが、自社ECの売上は増加傾向にある。今回の経営革新では、牧之原産のジャスミンを用いたジャスミン茶の開発と販路開拓に取り組む。牧之原市内の花弁栽培農家が栽培するジャスミンの花弁を蕾の状態で収穫したものを仕入れ、当社内で開花させ自園で栽培し製造するお茶（やぶきた）とブレンドし、咲きかけの香りの強い状態になったジャスミンの花弁を冷蔵保管庫内で当社精揉の緑茶に着香させる。販売価格は1キロ40,000円を想定し一般的なお茶と比べ相当高価であるが静岡市内の高級料亭、既存の卸先である小売店等からも引き合いがある。また、国内で製造販売されているジャスミン茶の多くは中国製のジャスミンの花弁を使用しており国内産を使用しているものは珍しい。今後はテスト販売をしながら流通過程を含めて商品化し、同時にベルガモットの精油で着香するアールグレイ等のフレーバーティーの取扱いや玉露の取扱いにも力を入れていく。県内において栽培量が限られた静岡県産のジャスミン茶には新規性が認められ、製茶に必要な原料確保と設備・ジャスミンの仕入れルート、更に販売先がなければ事業として成り立たないものであり模倣困難性か認められる。本取り組みにより、ジャスミン茶の開発販売と国内外の展示会等に出展し販路開拓をして当社の経営革新を達成する。