環境汚染問題への対処およびカーボンニュートラルのコンセプト設計をもとにした新たな木製ストローの開発と生産方式の導入

経営革新計画の概要

当事業者は、県内馬術競技の第一人者が運営する、乗馬クラブの施設維持管理業務を請け負っている。近年、多くの飲料チェーンやファストフード店がプラスチックゴミを削減するため紙製のストローを使い始めている。しかし、一部研究報告によると、こうした紙ストローには防水や耐熱などの特性を持つ有機フッ素化合物（PFAS）が含まれていることが多く、健康リスクにつながる可能性があるほか、材料とするバージンパルプ製造には多くのエネルギーを消費する過程から、プラスチックと比べて環境にそれほど優しくないのではないかとされている。このような背景のもと、当事業者はピアノ製造開発に長年携わってきた木材加工の専門技能をもとに「森のストローLab」事業部を立ち上げている。
今回の経営革新計画では、マイクロプラスチックによる環境汚染問題への対処、温室効果ガス排出量に対する森林管理などによる吸収作用の保全といったカーボンニュートラルのコンセプト設計にもとづいた新たな木製ストローの開発と生産方式の導入に取り組む。既にプロトタイプの自社製造機による試作品の製作に取り組んでおり、今後は接着面のサンダー表面処理方法を研究し、実用テストを行った後、商品規格を決定する。カーボンニュートラルやSDGsへの取り組みが市場へ浸透するなか、新規取引先への自社営業の強化の他、展示会などへの出展・WEB通信販売により新たな販路を開拓し、更なる売上・利益向上を図り当事業者の経営革新を達成する。