軽量かつ高剛性のＦＲＰ製３分割式カヌーの開発

経営革新計画の概要

当社は、1971年に先代が木造船製造業者として個人創業し、時代のニーズに合わせてFRP(繊維強化プラスチック)製品の製造へと転換した。1990年に法人化し、2019年には現代表が2代目として事業を承継した。創業時には12ｍほどの船の造船から始まり、現在はFRPを使用した小物製品の加工も含め、耐久性やカスタマイズ性の高い製品を幅広く提供している。
今回の経営革新計画では、これまでに培ってきたFRP技術を活用し、近年成長しているレジャー用カヌー市場やフィッシングカヤック市場への参入を目指し、新たに3分割可能なカヌーの開発に取り組む。本製品は、以下の特長を備える。
1.3分割式構造：3つのセクションに分割できるため、収納や運搬が容易であり、使用シーンに応じた組合せが可能。
2．軽量かつ高剛性：ポリプロピレン繊維を基にした高強度繊維素材「インネグラ」を採用し、軽量化と高い耐衝撃性を実現。これにより携帯性を損なわずに耐久性を強化。
3．エレキモーター対応：エレキモーターを取り付けられる設計で、釣りやレジャー用途に幅広く対応。
4．カスタマイズ性：カラーや仕様のセミオーダーが可能なため、顧客ごとに個別対応が可能。
特にインネグラ素材は加工が難しく、複雑な構造（分割部やジョイント部分など）を持つ製品への使用には高度な製造技術が必要となる。これにより、本商品は競合他社にはない独自性を持ち、軽量化と耐久性の両立という革新性を実現する。
本取り組みにより、新しい販路を開拓し、売上の増加と利益率の向上を図り当社の経営革新を達成する。