吉野 誠（吉野歯科技工所）

歯科技工所向けの義歯製作法と複模型製作用品の開発及び販路開拓

経営革新計画の概要

当社は御前崎市で昭和55年から続く歯科技工所であり、父子ともに歯科技工士として事業を営んでいる。
今回の経営革新では、歯科技工所向けの義歯製作法と複模型製作用品の開発及び販路開拓に取り組む。義歯製作において模型の精度は義歯の仕上がりに大きく影響するが、精巧な模型の製作に使用されるシリコン材料は高価であり多くの技工所では採用が難しい。当社のシステムでは、シリコンの2割ほどの価格で購入可能な独自配合の寒天材料を用いた複模型作成システム「オゴノリDFシステム」を採用する。このシステムは特許申請中であり、商標登録済みである。
さらに、従来の工程では、模型が掘り出し時に破損するため、歯科医院から提供される元の模型との精度確認が困難であった。当社の「オゴノリDFシステム」を導入することで、完成品の品質向上に加え、装着状態での受領確認も可能となっている。
この取り組みにより、当社は、新しい歯科技工士の成長を支える環境を整えており、基礎から応用技術まで丁寧に指導し、一人ひとりがプロフェッショナルとしてのスキルを磨き、自己成長を続けられるよう支援している。また、義歯製作の高度化と安定した供給を通じて、地域医療の発展にも貢献することで、当社の経営革新を達成する。