杜とあお。

地域資源の活用と環境配慮を両立した自然派美容メニューの開発・提供

経営革新計画の概要

当店は、平成30年12月、南伊豆町の青野川沿いに自然派美容室として創業した。創業以来、化学薬剤を一切使用せず、ヘナや藍といった植物素材、湧水・酢・季節のドライハーブを用いた洗髪・ヘッドスパを提供し、環境に配慮した施術を続けてきた。地域に自生する植物を活かしたメニュー開発に強みがあり、原料の調達・加工・施術を一貫して行う体制を整えている。近年では、一般的なシャンプーに含まれる化学物質や合成香料に敏感な顧客が増加しており、より高い洗浄力・保湿感と安全性を兼ね備えた施術メニューへのニーズが顕在化している。
そこで当店は、地域に豊富に自生し外来種として課題視されているセイタカアワダチソウを活用し、今回の経営革新計画では、新メニュー「カット＋セイタカアワダチソウシャンプー」の開発・提供に取り組む。本植物は活用事例が少なく、煮出し液による洗髪は高い洗浄力と保湿力を兼ね備えていることから、化学物質や合成香料に敏感な顧客層にも対応できる。一般的なハーブシャンプーでは得にくい使用感を提供でき、自然志向の顧客ニーズにも合致する。さらに、外来種の有効活用による環境負荷軽減と美容サービスを組み合わせる点は、既存の美容業には見られない取組であり、新規性が認められる。セイタカアワダチソウの安定的な原料調達には地域住民や自治体との関係性の構築が不可欠であり、当店は信頼関係を基盤に収集・保管・加工の仕組みを整えつつある。他社が短期間で同様のネットワークを構築することは困難であり、また煮出し・抽出・濾過・施術に関する独自ノウハウを活かし、施術と商品を一体化して提供する点も再現性が低く、他店にはない独自性を生み出しており、模倣困難性が認められる。
本取組みにより、地域資源の有効活用と顧客満足度の向上を両立させ、当店の経営革新を達成する。