ピアノ技術を活かした環境とペットに優しいボウルスタンド「ボール＆ボール」の開発

経営革新計画の概要

当事業所は、昭和44年に創業し、地域のピアノ製造業者からの受注に基づいたピアノ部品の加工製造を主な事業としてきた。近年、アコースティックピアノ市場が国内外で縮小傾向にある中、需要拡大が見込まれる新たな市場に進出し、安定した収益基盤を構築することが目下の課題となっている。そこで、今回の経営革新計画では、長年培ってきたピアノ部品製造の精密加工技術を基盤に、製造過程で発生する端材や落とし材を有効活用した、環境配慮型ペット用木製ボウルスタンド「ボール＆ボール」の開発に取り組む。本商品は、持続可能な素材活用に加え、ペットの健康と快適性を追求した独自設計が特長である。天板を斜めにすることで、ペットが自然な姿勢で食事を楽しむことがで、首や肩への負担を軽減し、消化を助ける効果も期待される。また、斜め設計により、容器の食事が手前に集まりやすく、小型犬やシニアペットにとっても食べやすさが向上する。さらに、市販のプラスチック製等の容器に対応しており、既存の食器が使用できる汎用性も備えている。2つの容器を1つのスタンドで設置可能なため、フードと水を同時に利用する場合にも適しており、実用性の高い設計となっている。塗料や接着剤の安全性にも配慮し、塗料には自然由来成分を使用したドイツのオスモ社製の木材保護塗料を採用した。ペットが舐めても安心な仕様であるとともに、静岡県工業技術研究所におけるホルムアルデヒド放散量検査も実施済みで、商品の安全性も客観的に証明できる。素材には無垢材を使用しており、木のぬくもりを感じられる温かみのある風合いに仕上げる。
本取組みにより、需要拡大が見込まれるペット用品市場において、本商品をブランディングすることで、売上の増加及び利益率の向上を図り、当事業所の経営革新を達成する。