無添加フレッシュチーズ製造後に残るホエイを煮詰めて作るブラウンチーズの製造・販売

経営革新計画の概要

当社は、平成3年に静岡県東部地区を中心とした土木建設業として会社を設立したが、バブル崩壊後、主要取引先の廃業などで受注が減少したため、業態を徐々に変えていき、平成14年には完全に不動産賃貸を中心とした事業に移行した。物件は沼津駅周辺の駐車場やテナント等であるが、年月の経過とともに周辺地域から駅周辺への需要が低下し、駐車場利用や空きテナントも発生しているため、自社の事業の見直しを行い、着実に需要増加傾向にあるチーズ作りに着目した。当社近隣にて良質な材料が全て安定確保できることと、競合先もなく一定の需要が見込めることから、沼津産フレッシュチーズの製造・販売に取組んだ。当社のチーズ造りの特徴の1つは、グレースランド関内で育つ牛の生乳を使用し、朝絞った新鮮な生乳を同じ朝に新鮮なフレッシュチーズへと当社沼津駅南口前の工場で加工でき、近隣取引先の飲食店等へ昼頃に出来立ての新鮮な商品を提供できることである。一般的にチーズ製造後に残るホエイは、高タンパク、低脂肪、カルシウムなどのミネラルが豊富で栄養価が高いが、そのままでは酸味が非常に強く、活用するには経費が掛かり日持ちしないため廃棄されている。そこで、今回の経営革新計画では、無添加フレッシュチーズ製造後に残るホエイを煮詰めて作るブラウンチーズ・ソースの製造・販売に取り組む。ホエイは焦げやすいため、常時ゆっくりと撹拌しながら、焦がさずに長時間煮詰めることが必要であり、当社では、6時間以上撹拌し煮詰め、80％以上の水分を蒸発させ完成させている。ブラウンチーズにすることで保存性が増し、砂糖不使用で自然な甘みを持つ濃厚キャラメルのような風味が特徴であり、パンやデザート、料理のソースとして幅広く利用できる。本取組みにより、更なる売上・利益向上を図り当社の経営革新を達成する。